「婚姻届」の手続きはきわめて簡単です。当事者二人の保証人二名の署名捺印を婚姻届出用紙に記入し所轄の戸籍係りに提出すれば、法律的に夫婦として認められます。
この場合に使用する印鑑は、実印でも認印(三文半)でも手続上は問題ありません。しかし、ちょっと待ってください。手続上では、使用する印鑑が認印でもいいといっても、はたして、お二人の一生を記念する婚姻届に、どこでも売っている認印を使うことに抵抗を覚えませんか?ましてこれからの二人の新家庭では、生活に印鑑は切り離せません。さっそく、家やマンション購入、クルマや電器製品などのローンの設定、保険加入や海外旅行の準備などどうしても実印は切り離して考えられないものです。最近の結婚式では新郎新婦へ実印を贈るケースも増えています。新生活のスタートには是非とも新しい実印をおつくりください。
(実印でなければならない場合)
(実印はご夫婦で1本ずつ)
”夫婦は一心同体”といいますが、これは一般生活上のことで、法律的には別個の人格として区別されていますが、夫が妻の嫁入り道具を勝手に売買出来ませんし、妻がパートで稼いだへそくりを、夫が勝手に使うことは出来ません。
このように夫婦であっても、妻は妻、夫は夫の法律的な枠でしばられています。印鑑も同じです。お二人が、1本の印鑑を混用することは、相互の意思疎道を欠いたときに混乱を招き、不必要な責任を被ることもあります。
また、最近の女性は、昔の比ではありません。やはり夫妻であっても実印は別個に所持しましょう。
(印章豆辞典)
江戸時代にハンコは判形と呼ばれこの判形を偽造するものを謀判といいました。初期には謀判の罪も流罪程度の軽さでしたが、商取引が盛んになるに従って謀判も多くなり、同時に奉行所もその罪を重くし、中期には、死罪から獄門さらし首、さらに引きずり回し獄門さらし首となり、一族も死罪という厳しさです。
今日では、印鑑偽造は3年以下の懲役という江戸時代では考えられない軽さです。